「酷暑日」という言葉をニュースで頻繁に耳にするようになった近年。
暑い日は、ひんやり冷たいアイスが食べたくなりますよね。
夏の栄養指導では、必ずといってよいほど、
「アイスは食べちゃいけないの?」
「糖質が少ないアイスはどれ?」
「いつものアイスを食べたいときは、どうすればいい?」
という質問を受けます。
血糖値が気になると、「アイスは我慢しなければ」と考えてしまう方も多いのですが、大切なのは、アイスに含まれる栄養成分を知り、自分に合った商品や食べる量を選ぶことです。
実は、同じ「アイス」でも、種類やサイズによって糖質量にはかなり差があります。見た目や「さっぱり」「濃厚」といったイメージだけでは、糖質量は判断できません。
この記事では、スーパーやコンビニなどで購入できる市販アイスを糖質・炭水化物量別に比較しながら、栄養成分表示や原材料の見方、食べる量や時間、食後の過ごし方まで紹介します。
「食べてよいアイス・悪いアイス」を決めるのではなく、血糖値が気になる方が、自分に合ったアイスや食べ方を考えるための参考にしてください。
まずは知っておきたい、アイスの4つの種類
市販されているアイスは、乳成分の量などによって、「アイスクリーム」「アイスミルク」「ラクトアイス」「氷菓」の4種類に分けられます。
この記事では、この4種類をまとめて「アイス」と呼びます。
よく「ラクトアイスは避けたほうがいい」「アイスクリームのほうがよい」といった情報を見かけますが、これは少し単純に分けすぎです。
この分類は、主に乳固形分や乳脂肪分の量によるもので、その種類だけで血糖値への影響や商品の良し悪しが決まるわけではありません。
血糖値が気になる方がまず確認したいのは、アイスの種類よりも1個・1本にどのくらい糖質が含まれているかです。
乳成分が多く濃厚なアイスでも糖質量が控えめな商品がありますし、さっぱりした氷菓でも、砂糖や水あめ、果汁などが使われ、思っている以上に糖質を含む商品があります。
「氷菓だから糖質が少なそう」「濃厚なアイスだから糖質が多そう」とイメージだけで判断せず、まずは栄養成分表示を確認してみましょう。
そのうえで、原材料、脂質、エネルギー量なども目的に合わせて見る、という順番にすると分かりやすいと思います。

なぜアイスの「糖質量」をチェックするの?
アイスと血糖値の関係を考えるうえで、まず知っておきたいのが「糖質」です。
糖質をとると、体の中でブドウ糖として利用され、血液中のブドウ糖が増えることで血糖値が上がります。
そのため、血糖値が気になる方にとっては、アイスにどのくらい糖質が含まれているのかを知っておくことが、選び方を考える第一歩になります。
しかも、アイスは同じように見えても、商品によって糖質量にかなり差があります。
1個で糖質10g以下の商品もあれば、30gを超える商品もあります。
だからこそ、「アイスだから一律にダメ」と考えるのではなく、まずは食べようとしている商品の糖質量を確認してみましょう。
アイスで血糖値が乱れやすい人・乱れにくい人、その違いは?
夏の栄養指導をしていると、アイスを楽しみながら血糖値や体重を上手にコントロールできている方がいる一方で、夏の間に血糖値が乱れたり、体重が増えたりする方もいます。
そんな方々の食べ方を振り返ってみると、一つのポイントになるのが、食べる前に栄養成分表示を確認しているかどうかです。
栄養成分表示を確認していると…
「今日は糖質が多いから半分にしよう」
「小さいサイズを選ぼう」
「寝る前ではなく日中に食べよう」
「食べた後は少し歩こう」
「今日はほかのお菓子を控えよう」
と、自然と調整する意識が生まれます。
一方、糖質量やサイズを確認せず何となくアイスを選んでいると、1個で糖質・炭水化物が30gを超える商品でも、それに気づかず食べていることがあります。
それが毎日のように続けば、1日の糖質量だけでなく、エネルギー摂取量も増えやすくなります。
実際の栄養指導では、「夏になってから体重が増えた」「最近、血糖値が乱れやすい」と感じていても、ご本人にはなぜそうなったのか心当たりがない、という方も少なくありません。
食事内容を一緒に振り返ってみると、「暑くなってから毎日のようにアイスを食べていた」「お風呂上がりのアイスが習慣になっていた」「大きなカップアイスを毎回1個食べていた」ということに、あとから気づくことがあります。
もちろん、体重増加や血糖値の悪化には、アイスだけでなく、食事全体、活動量、睡眠、体調などさまざまな要因が関係します。
だからこそ、アイスを禁止するのではなく、まずは食べる前に「どのくらい糖質が含まれているのか」を確認してみることが大切です。
栄養成分表示を見る目的は、アイスを我慢するためではありません。
糖質量を知ることで、食べる量や時間、その後の過ごし方を考えられるようにするためです。
まずは栄養成分表示をチェック
アイスを選ぶときに、まず見ておきたいのがパッケージの栄養成分表示です。
糖質の表示がある場合
「糖質」の数字を確認します。例えば…
炭水化物 18.0g
糖質 17.5g
食物繊維 0.5g
と書かれていれば、糖質17.5gを確認します。
糖質の表示がない場合
糖質の表示がない商品では、「炭水化物」を目安にします。
炭水化物は、糖質と食物繊維を合わせたものです。
この記事でも、糖質表示がある商品は「糖質」、糖質表示がない商品は「炭水化物」を使って比較しています。
もう一つ大切なのが、「何個・何本当たりの数字なのか」です。
商品によって「1個当たり」「1本当たり」「各1個当たり」など、表示単位が異なります。
例えば雪見だいふく(ロッテ)は2個入りですが、炭水化物量は1個当たり13.8g。2個食べれば27.6gになります。
数字だけでなく、表示単位までセットで確認しましょう。

※糖質には、糖アルコールなど血糖値への影響が比較的小さい成分が含まれる場合もあります。そのため、表示されている糖質量と血糖値への影響が必ずしも一致するわけではありません。本記事では、商品に「糖質」の表示がある場合はその数値を、表示がない場合は「炭水化物」の数値を目安として比較しています。
原材料名もアイス選びのヒントになる

栄養成分表示と一緒に、原材料名も見てみましょう。
原材料は、基本的に使われている重量が多いものから順番に表示されています。
そのため、砂糖、水あめ、果糖ぶどう糖液糖などが原材料名の前のほうに書かれている場合は、これらが使用量の多い原材料であることが分かります。
一方、糖質を抑えた商品では、食物繊維やマルチトール、アルロース、エリスリトール、スクラロースなどを活用しているものがあります。
このうち、糖アルコールや一部の消化・吸収されにくい食物繊維などは、一度に多くとると、お腹が張ったり、ゆるくなったりすることがあります。
「糖質オフ・低糖質だからたくさん食べても大丈夫」と考えず、食べる量やパッケージの注意書きも確認しましょう。
また、「砂糖不使用」「糖類ゼロ」と書かれていても、糖質までゼロとは限りません。
表面のキャッチコピーだけでなく、栄養成分表示の「糖質」または「炭水化物」まで確認する習慣をつけておきましょう。
糖質量をスティックシュガーに置き換えてみよう
糖質18g、25g、35gと言われても、数字だけではどのくらいなのかイメージしにくいですよね。
そこでこの記事では、スティックシュガー1本=糖質3gとして換算します。
例えば糖質18gなら、スティックシュガー約6本分。糖質30gなら約10本分、36gなら約12本分です。
もちろん、実際にその本数のスティックシュガーがアイスに入っているという意味ではありません。
アイスの糖質には、砂糖だけではなく、乳糖、水あめ、果糖、でん粉などに由来するものも含まれています。
あくまで、糖質量を分かりやすく「見える化」するための目安として見てください。

それでは、実際に市販されているアイスには、どのくらいの糖質が含まれているのでしょうか。
ここからは、糖質・炭水化物量を「10g以下」「10g超~20g以下」「20g超~30g以下」「30g超」に分けて見ていきます。
ただし、「糖質○gまでなら大丈夫」という量は、すべての人に共通するものではありません。
食後の血糖値は、その人の糖を処理する力(耐糖能)や活動量、食べるタイミング、前後の食事などによって変わります。
今回の分類は「食べてよい・悪い」を決めるものではなく、自分が食べようとしているアイスにどのくらい糖質が含まれているのかを知り、量や食べ方を調整するための目安として活用してください。
糖質量の目安10g以下|糖質を抑えたい日に選びやすいアイス
糖質量をできるだけ抑えたいときは、糖質・炭水化物10g以下の商品を選ぶと、1回にとる糖質量を調整しやすくなります。

| 商品名 | 糖質・炭水化物量 | スティックシュガー換算 |
|---|---|---|
| アイスボックス〈グレープフルーツ〉(森永製菓) | 炭水化物3.7g | 約1.2本分 |
| SUNAO バニラ(江崎グリコ) | 糖質5.8g | 約1.9本分 |
| 糖質75%カットのアイス チョコバニラバー(シャトレーゼ) | 糖質6.0g | 約2.0本分 |
| 糖質70%カットのアイス チョコ(シャトレーゼ) | 糖質7.3g | 約2.4本分 |
| SUNAO バニラソフト(江崎グリコ) | 糖質9.6g | 約3.2本分 |
| SUNAOスペシャル〈バニラ〉(江崎グリコ) | 糖質9.9g | 約3.3本分 |
「低糖質・糖質オフだから大丈夫」と表示だけで判断するのではなく、実際に自分が食べる量まで見ることがポイントです。
1個・1本当たりの糖質量を確認して、食べる量とセットで考えてみましょう。
糖質量の目安10g超~20g以下|人気アイスはサイズや量を工夫して選択肢に
20g以下まで広げると、身近な人気アイスも多く入ってきます。
ここで紹介している「箱入りタイプ」は、複数本が入ったファミリータイプの商品です。
1本売りの商品よりも1本当たりのサイズが小さいものが多いため、食べる量を調整するときの選択肢になります。
同じ商品名でも、1本売りとファミリータイプではサイズや糖質・炭水化物量が違うことがあるため、購入するときは表示単位まで確認しましょう。

| 商品名 | 糖質・炭水化物量 | スティックシュガー換算 |
|---|---|---|
| ガリガリ君 ソーダ〈箱入り〉(赤城乳業)1本 | 炭水化物10.2g | 約3.4本分 |
| PARM チョコレート〈箱入り〉(森永乳業)1本 | 炭水化物11.3g | 約3.8本分 |
| ZERO ビスケットクランチチョコバー(ロッテ) | 糖質11.6g | 約3.9本分 |
| BLACK〈箱入り〉(赤城乳業)1本 | 炭水化物13.0g | 約4.3本分 |
| 雪見だいふく(ロッテ)1個 | 炭水化物13.8g | 約4.6本分 |
| パピコ ホワイトサワー(江崎グリコ)1本 | 炭水化物14.9g | 約5.0本分 |
| 明治ブルガリア フローズンヨーグルトデザート(明治) | 炭水化物16.6g | 約5.5本分 |
| ピノ(森永乳業)6粒 | 炭水化物17.4g | 約5.8本分 |
| Dear Milk(明治) | 炭水化物18.9g | 約6.3本分 |
| ハーゲンダッツ ミニカップ バニラ(ハーゲンダッツ ジャパン) | 炭水化物19.9g | 約6.6本分 |
例えばPARM チョコレート(森永乳業)は、ファミリータイプの小さいサイズなら1本当たり炭水化物11.3gです。
同じPARMでも、通常の1本売りタイプはサイズが大きくなるため、1本当たりの炭水化物量も増えます。
好きな商品そのものを変えるのではなく、サイズを小さくするという方法もあります。
雪見だいふくなら2個ではなく1個、パピコなら2本ではなく1本、ピノなら食べる粒数を決めるなど、分けやすい商品は量を考えるときにも便利です。
また、濃厚なアイスだから必ず糖質量が多いわけではありません。
Dear Milk(明治)は炭水化物18.9g、ハーゲンダッツ ミニカップ バニラ(ハーゲンダッツ ジャパン)は19.9gです。
ただし、糖質・炭水化物量が20g以下でも、脂質やエネルギー量まで少ないとは限りません。
体重やお腹周りも気になる場合は、糖質だけでなく、エネルギーや脂質も選ぶときのチェックポイントになります。
糖質量の目安20g超~30g以下|ほかの間食との重なりにも注意したい
一般的なカップアイスや、コーン、クッキー、チョコレートなどが組み合わされた商品では、糖質・炭水化物量が20gを超えるものも多くなります。

| 商品名 | 糖質・炭水化物量 | スティックシュガー換算 |
|---|---|---|
| ハーゲンダッツ ミニカップ クッキー&クリーム(ハーゲンダッツ ジャパン) | 炭水化物21.7g | 約7.2本分 |
| 爽 バニラ(ロッテ) | 炭水化物26.7g | 約8.9本分 |
| ジャイアントコーン チョコナッツ(江崎グリコ) | 炭水化物27.6g | 約9.2本分 |
| MOW バニラ(森永乳業) | 炭水化物28.1g | 約9.4本分 |
| ジャイアントコーン クッキー&チョコ(江崎グリコ) | 炭水化物28.8g | 約9.6本分 |
同じバニラ味でも、商品によって糖質・炭水化物量は異なります。
また、コーンタイプは、アイスに加えてコーンやチョコレート、クッキーなども一緒に食べるため、カップタイプに比べて糖質量が多くなる商品もあります。
このくらいの糖質量のアイスを選ぶ日は、ジュースやほかのお菓子を重ね食べに気を付けて、1日の中でバランスをとることもポイントです。
糖質量の目安30g超|血糖値に大きく影響することも。量や食べ方を考えたいアイス
大きめのカップアイスやモナカ、コーン、氷菓でも、糖質・炭水化物量が30gを超える商品があります。
糖質30gを超えると、スティックシュガー換算では10本分以上です。
これだけの糖質を一度にとると、その人の耐糖能や食べるタイミングなどによっては、食後の血糖値に大きく影響することがあります。
そのため、このグループの商品は、特に「1個当たりの糖質量」と「実際に食べる量」を確認しておきたいところです。

| 商品名 | 糖質・炭水化物量 | スティックシュガー換算 |
|---|---|---|
| ジャイアントコーン 生キャラメル(江崎グリコ) | 炭水化物30.3g | 約10.1本分 |
| ジャイアントコーン チョコ&ミルク(江崎グリコ) | 炭水化物30.4g | 約10.1本分 |
| サクレ レモン(フタバ食品) | 炭水化物34.3g | 約11.4本分 |
| チョコモナカジャンボ(森永製菓) | 炭水化物34.7g | 約11.6本分 |
| 明治 エッセル スーパーカップ 超バニラ(明治) | 炭水化物35.3g | 約11.8本分 |
ここで注目したいのが、サクレ レモン(フタバ食品)です。
さっぱりした氷菓ですが、1個当たりの炭水化物量は30gを超えます。
「さっぱりしている=糖質が少ない」とは限らないことが分かります。
糖質量が多いと感じる商品は、食べる量を調整するのも一つの方法です。
例えば、チョコモナカジャンボ(森永製菓)は1個34.7gですが、半分なら単純計算で約17.4g。明治 エッセル スーパーカップ 超バニラ(明治)のような大きなカップアイスなら、食べる分だけ小さな器に取り分ける方法もあります。
好きなアイスでも、小さいサイズを選んだり、食べる量を決めたりすることで、1回にとる糖質量は変わります。
「今日は糖質が少ない商品を選ぶ」
「今日は好きなアイスを少量楽しむ」
というように、選択肢はいくつかあります。
どのくらいの量が合うかは人によって異なります。
「食べる・食べない」の二択ではなく、自分に合った量や選び方を知っておくことが、血糖値をコントロールするための工夫につながります。
アイスを食べた後は、座りっぱなしを避けるひと工夫
アイスは冷たい状態で食べるため、意外と気づきにくいのですが、商品によっては砂糖や水あめなどの糖類が多く含まれています。
食べている途中でアイスが少し溶けてしまったとき、「あれ、こんなに甘かった?」と感じたことはありませんか?アイスは冷たい状態では甘味を感じにくいため、溶けて温度が上がると甘さを強く感じやすくなります。
そのため、さっぱり食べられるアイスでも、「甘く感じない=糖質が少ない」とは限りません。冷たくてスルッと食べられるアイスほど、「こんなに糖質が入っていたの?」と驚くことがあります。今回紹介した市販アイスにも、1個で糖質・炭水化物が20~30gを超える商品があり、中には30g以上、スティックシュガー換算で10本分を超えるものもあります。
糖質量の多いアイスを一度に食べると、その人の糖を処理する力や食べる量、タイミングによっては、食後の血糖値に大きく影響することがあります。
だからこそ、アイスを食べ終わったら、そのままソファでゴロゴロ……はちょっともったいない。
特別な運動じゃなくてもいいんです。
食器を片づける、洗濯物をたたむ、ちょっと買い物に出る。そんなついでに動くことでも、食後ずっと座りっぱなしでいるより、血糖値の上昇を抑える助けになります。
もちろん、「アイスを食べた分、動けばチャラ!」というわけではありません。
食べる量はちょっと意識。食べた後はちょっと動く。
アイスを楽しむ日は、このセットにしておくと続けやすいですよ。

お風呂上がりのアイスが毎日の習慣になっていませんか?
これはあくまでも、私がこれまで栄養指導をしてきた中での経験なのですが、初めて糖尿病と診断された方や、肥満のある方に食生活を伺うと、意外と多いのが「お風呂上がりのアイス」が習慣になっているケースです。
もちろん、お風呂上がりのアイスだけが糖尿病や肥満の原因という意味ではありません。
ただ、「毎晩お風呂のあとにアイスを1個食べて、そのまま寝る」という習慣が、いつの間にか当たり前になっていることがあります。
血糖値が気になる方には、寝る直前のアイスはおすすめしていません。
今回比較したように、市販アイスには1個で糖質・炭水化物量が30gを超える商品もあります。糖質量の多いアイスを一度に食べると、その人の糖を処理する力や食べる量によっては、食後の血糖値が大きく上がることがあります。
そして、日中に食べるアイスと寝る直前のアイスでは、食べた後にできることが違います。
日中なら、
「今日はアイスを食べたから、ほかのお菓子は控えよう」
「半分にして、残りは明日にしよう」
「このあと少し歩こう」
と、その後の食事や行動を考えることができます。
一方、寝る直前にアイスを食べてそのまま布団に入ってしまうと、その後に体を動かしたり、次に食べるものを工夫したりする時間はほとんどありません。
特に、「お風呂上がり=アイス」が毎日のセットになっている方は、食べる時間を一度見直してみるのも一つです。
アイスを楽しむなら、寝る直前よりも、日中の間食や昼食後のデザートとして、食べる量を決めて取り入れるほうが工夫しやすくなります。
「アイスをやめる」のではなく、いつ食べるかを変えてみる。
それも、血糖値と上手につき合いながらアイスを楽しむための一つの方法です。
アイス代わりに楽しめる冷凍フルーツ

「今日はさっぱりした冷たいものが食べたい」という日は、冷凍フルーツも選択肢の一つです。
ブルーベリー、ラズベリー、マンゴー、ぶどう、桃などを冷凍しておくと、暑い日にそのまま冷たいデザートとして楽しめます。
無糖ヨーグルトと組み合わせるのもおすすめです。
ただし、果物にも糖質は含まれています。
袋からそのまま食べ続けるのではなく、食べる分だけ器に出しておくと、量を把握しやすくなります。

まとめ|我慢するより、選べるようになろう
血糖値が気になるからといって、夏のアイスをすべて我慢するのではなく、まずは自分が食べようとしているアイスを知ることから始めてみましょう。
栄養指導の現場でも大切にしているのは、「食べないこと」だけではなく、「食べる前に確認して、自分に合った方法を考えること」です。
糖質量が分かれば、量を半分にする、小さいサイズを選ぶ、食べる時間を変える、ほかの間食を調整する、食後に少し体を動かす、といった選択につなげることができます。
そして、もう一つ考えてほしいのが「食べる頻度」です。
暑いからといって毎日何となくアイスを食べるのではなく、「今日はアイスを楽しむ日」と決めるだけでも、1週間、1か月で見たときの食べる量は変わってきます。
市販アイスには、商品によって乳化剤や安定剤、甘味料など、さまざまな食品添加物が使われているものもあります。
食品添加物は使用基準に基づいて使われているため、「添加物が入っているから危険」と一括りに考える必要はありません。
ただ、毎日何となく食べ続けるのではなく、糖質量だけでなく原材料表示にも目を向けて、自分が納得できる商品を選ぶ。そんな習慣を続けていくことで、食品を自分で選ぶ力も少しずつ身についていきます。
低糖質アイスを毎日選ぶことだけが選択肢ではありません。食べる頻度を考えながら、ときには原材料が比較的シンプルで、少しリッチな好きなアイスを適量楽しむ。そんな選び方があってもよいと思います。
「どうして今年の夏は体重が増えたんだろう」
「なぜか最近、血糖値が乱れやすい」
そんなときに食生活を振り返ってみると、暑くなってから毎日のアイスが習慣になっていた、ということも実際の栄養指導ではよくあります。
もちろん、体重や血糖値にはアイスだけでなく、食事全体、活動量、睡眠、体調などさまざまな要因が関係します。
だからこそ、アイスだけを悪者にするのではなく、自分が食べているものを知ることが大切です。
「食べる・食べない」だけで考えるのではなく、糖質量、サイズ、食べる量、時間、頻度を確認しながら、自分に合った楽しみ方を見つけていきましょう。
【参考文献・出典】
- アイスクリームの種類・分類
一般社団法人 日本アイスクリーム協会「アイスクリーム類と氷菓の種類」 - 遅い時間の食事と食後血糖について
Imai S, et al. Late-night-dinner deteriorates postprandial glucose and insulin in patients with type 2 diabetes. Asia Pac J Clin Nutr. 2020;29:68-76. - 食後の歩行と食後血糖について
Reynolds AN, et al. Advice to walk after meals is more effective for lowering postprandial glycaemia in type 2 diabetes mellitus. Diabetologia. 2016;59:2572-2578.
※市販アイスの糖質・炭水化物量は、各メーカー公式サイトおよび商品パッケージの栄養成分表示を2026年8月に確認して掲載しています。商品はリニューアル等により内容が変更される場合があります。

